maneo(マネオ)の損益計算書上の貸倒れ引当金
貸倒引当金の意味についてまずはWikipediaで確認してみましょう。
貸倒引当金(かしだおれひきあてきん、英: Allowance For Bad Debt, Loan Loss Reserve、米: Allowance for Doubtful Accounts[1])は、金銭債権の貸倒見積高を計上することにより生じる引当金である。貸方に計上される勘定であるが、貸借対照表上は評価勘定として資産から控除される形で表示される。
貼り付け元 <https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B2%B8%E5%80%92%E5%BC%95%E5%BD%93%E9%87%91>
つまり貸倒引当金とは、貸倒損失によるリスクに備え、損失になるかもしれない金額を予想して、あらかじめ計上しておく引当金です。
私ロドスタの疑問
まずはmaneo(マネオ)の損益計算書を見てみましょう。
参照:maneoマーケット株式会社第2四半期決算書(連結) <https://www.maneo.jp/apl/aboutus?page=ir>
黄色のマーカー引いた部分に注目してください。
私ロドスタがmaneo(マネオ)の決算書を見た時に疑問に感じたのが
“損失が発生しないのになんで貸倒れ引当金を計上してるのか?こんなの認められないだろう”
上記の様な疑問を感じました。
何故ならソーシャルレンディングの仕組み上、maneo(マネオ)は借手が返さない場合でmaneo(マネオ)には損失は発生しません、ですのでマネオが何故貸倒れ引当金を計上してるのかが理解できませんでした。
私ロドスタは結構前から上記の様な疑問を感じて居ました、営業貸付金の金額から考えて投資家の投資分だろうとも思ったのですが、自分で考えても埒が明かないのでmaneo(マネオ)にメールで直接聞いてみました。
私ロドスタの質問
質問1
1.貸倒引当金△121,401千円となっていますが、これは概ね我々投資家が投資している金額に対する貸倒れ引当金でしょうか?
2.それともか連結決算となっているので、我々投資家の投資金とは関係ないものでしょうか?
営業貸付金18,735,707千円とのことなので1だとは思うのですが、教えて頂ければ幸いです。
【回答1】
「2.」となります。
質問2
仮に貸倒れが発生しても、御社はソーシャルレンディングの仕組み上損失はないと思うのですが
投資家が投資した時点で御社の資産になるので、その資産が毀損するのでその為の貸倒引当金でしょうか?
【回答2】
回答1と同様ですが、ソーシャルレンディングによる貸付金につきましては引当金は計上しておりません。
質問3
営業貸付金18,735,707千円の内△121,401千円の貸倒れを見積もっているのでしょうか?
【回答3】
回答1及び2と同様ですが、営業貸付金のうちソーシャルレンディング以外の部分の引当金です。
またご不明点やご意見などございましたら、ご連絡を頂ければと存じます。
青い太字部分がmaneo(マネオ)の回答です。
つまりmaneo(マネオ)が公開してる、損益計算書の貸倒れ引当金は、我々投資家が投資しているお金とは無関係です。
私の質問も質問1の答えが2だったので、質問2、質問3は意味のないものになってしまいました。
SBIソーシャルレンディングでは
ちなみにSBIソーシャルレンディングの貸借対照表には貸倒れ引当金項目はありませんでした。
参照2017/6/20: https://www.sbi-sociallending.jp/pages/pub
私ロドスタの質問
念のためSBIソーシャルレンディングにも聞いてみました、以下が私の質問です。
御社の貸借対照表を拝見させていただきました。
そこで1点質問なのですが、御社の貸借対照表には貸倒れ引当金の項目がありませんその理由ですが。
1.貸付金が支払いされなくても御社には損失がない為
2. 貸付金の貸倒れがそもそも起こらないと見積もっている
3.その他理由
どの様な理由か投資判断の参考にさせて頂きたいので、お忙しい中恐縮ですが返答頂ければ幸いです。
SBIソーシャルレンディングの回答
お問い合わせいただきました件につきまして、以下に回答申し上げます。
弊社がご出資を頂いている匿名組合の資産については、弊社が営業者となり、貸付事業にて運用しておりますが、
万が一貸倒れが起こった場合でも貸付金以上の損失には至りません(組合員の方は有限責任です)。
また、弊社は損失の補填等もおこなわない為、現状では貸倒引当金を計上しておりません。
(ロドスタ様ご指摘の通り『1.貸付金が支払いされなくても御社には損失がない為』に該当するものと存じます。)
以上、引続きご愛顧のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。
まとめ
maneo(マネオ)の損益計算書上の貸倒れ引当金は我々投資家のお金とは無関係! ソーシャルレンディング事業者はソーシャルレンディング事業において貸倒れ引当金は計上できない、以上が結論です。
maneo(マネオ)さんSBIソーシャルレンディングさん、丁寧に答えて頂きありがとうございました。
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ロドスタさんの知識の豊富さに敬服します。数字に強い人ってうらやましいです。
いえいえ、そんなことないですよ。
大原簿記専門学校たったの2ヶ月通った経験があるだけです。