エクイティ投資とは
本題に入る前にエクイティ投資について、かんたんに説明させて頂きます。
エクイティと言うのは貸借対照表の一番右下の自己資本の部分ですね、エクイティ=自己資本位の理解で問題ないです。
一番分かり易い説明があったので[連載]投資初心者のための「資産運用」キソ講座の第1回目と2回目から引用させて頂きます。
まずは[連載]投資初心者のための「資産運用」キソ講座の第1回目からの引用
ひと口に「投資」といっても、世の中にはさまざまな種類の「投資」が存在します。本書では、話を分かりやすくするために、「投資」を大きく4つに分けてみます。リスクの低いものから紹介しましょう。
1つ目は、投資先が破綻や倒産などをしない限り、元本の返済が保証されている、いわゆる貸金です。満期まで保有した場合、投資家の得る利益は、最初に定めた金利の金額となり、それ以上にもそれ以下にもなりません。銀行預金や国債などの債券がこれにあたります。
2つ目は、投資先の事業そのものに出資という形で参加し、事業の利益を分け前としてもらうものです。事業が成功すれば利益は増えますが、失敗した場合には投資した金額よりも少ないリターンしか得られません(元本割れ)。株式やファンド(投資信託)などがこれにあたります。
3つ目は、投資先が事業ではなく単なるモノで、そのモノの値動きによって利益や損失が発生するものです。不動産、金(ゴールド)や小麦などの商品、あるいはFXなどの外国為替(外貨)がこれにあたります。購入時よりも価格が上がれば利益が出ますが、価格が下がれば損失となります。
4つ目として、競馬や競輪やパチンコなどのギャンブルを入れてもいいかもしれません。なぜなら、これらのギャンブルを投資先として生計をたてている人もわずかながら存在するからです。もちろん、リスクが高いのでお勧めはできません。
引用:なぜ初心者は「債券」「株式」投資から始めるべきなのか? http://gentosha-go.com/articles/-/3948
上記の3と4は関係ないのでここでは無視して頂いて構いません。
[連載]投資初心者のための「資産運用」キソ講座の第2回目からの引用
投資家の側から見たときに、投資の基本は、1番目の債券や預金といった元本保証のあるものと、2番目の株式や投資信託といった元本保証のないものとに分けられます。これを、投資を受ける側(会社)から見たときには、1番目はデット(debt:負債)であり、2番目はエクイティ(equity:株主資本)であるという違いになります。
デットとは、簡単に言えば借金です。借金ですから返済期日とそれまでの金利を決めて、期日までに元本と金利ぶんの利息をきっちりと返済することになります。投資家側から見れば、相手が返済の約束さえ守ってくれれば、元本が保証された安心できる「投資」商品になります。
エクイティとは、簡単に言えば出資です。投資を受ける側から見ればエクイティとは、たとえ事業に失敗しても返済の必要のないお金ですから、デットに比べてありがたいものです。
投資家は、投資先にお金を貸すのではなく、投資先の事業に「お金を出す」というかたちで参加することになります。いわば事業主の一人になるわけです。事業主ですから、事業が成功して多大な利益が上がった場合は、相応の分け前を得ることができます。
しかし、事業が失敗した場合には事業主としての責任をとって、出資金額の損失をも覚悟しなければなりません。
引用:投資の基礎知識「デット」と「エクイティ」の違いとは?http://gentosha-go.com/articles/-/3989
従来のソーシャルレンディングは文字通り借金、ソーシャルレンディング事業者は借手にお金を貸していました、しかしエクイティ投資はお金を貸すのではなく出資するという形になります。
(今のソーシャルレンディングでは投資家は匿名組合を通して、ソーシャルレンディング事業者に出資をしてソーシャルレンディング事業者が借手に融資する形であり、我々投資家は債権者ではない。)
不動産型クラウドファンディングはエクイティ投資に向かう
先日LCレンディングの山中健司社長の2017年12月7日のブログに興味深い動画とパワーポイントが紹介されていました、LCホールディングス会社説明会、LCホールディングスの会社説明会があったことが報告されています。
私ロドスタが注目したのは説明資料のパワーポイントのP20、不動産ファンド事業ビジネスモデル 2の緑のエクイティに投資する部分です。
本荘良一社長の動画
LCホールディングス、本荘良一社長の動画で上記のページの説明がありました、同業者であるオーナーズブック(ロードスターキャピタル)、ケネディクスの話もされていました。
24分10秒辺りから28:00辺りまでの要旨
- LCホールディングスも来期中にエクイティを始める予定。
- ロードスターキャピタルもエクイティ投資の準備をしている。
- 不動産を扱うクラウドファンディングは相談してる訳じゃないが、同じ方向に行く。
- ケネディクスと野村の合弁会社もメザニンローンの次はエクイティに向かう。
- クラウドファンディングでエクイティ投資ができれば取得できる物件の幅が広がる。
動画の一部の要旨は以上となります、本荘良一社長の言葉を借りると、不動産を扱うクラウドファンディングは同じ方向(エクイティ投資)に向かう様子です。
(24:10秒から再生されます)
本題とはズレますが、本荘良一社長、昭和31年12月10日生まれですので、現在61歳ですが若いですね!
オーナーズブック社長 岩野達志さんのインタビュー
オーナーズブックの岩野達志社長がSignifiant Styleのインタビューでもエクイティ型投資について言及されています。
貸付型からエクイティ投資型へ、着実に広がる不動産クラウドファンディング市場
村上:御社の「成長性に関する説明資料」を見ると、今後はエクイティ投資型クラウドファンディングに参入していくと述べられていますよね?エクイティ型は貸付型に比べてリスクも高い一方で、リターンもより大きな投資商品であり、ニーズも非常に大きいのではないかと思います。どうしてエクイティ投資型よりも先に貸付型からクラウンドファンディング事業を始められたのでしょうか?
ロードスターキャピタル「成長性に関する説明資料」より
岩野:貸付型のライセンスを金融庁が比較的早めに交付したといった事情によるものです。ただ、貸付型のクラウンドファンディングの内容も、当初予定していたものよりは複雑になってしまっています。例えば、貸付先は特定してはいけない(「覆面化」)とか、貸付先は複数にしなければいけない(「複数化」)といった行政からの要請があるんですね。要は貸金の仲介ではなくファンドとしてきちんと運用しなさいという方針が定められているのです。ただこのやり方だと、どのような貸付先に融資をしているのか、案件の内容を隠すことができるので、逆にそれを悪用することもできてしまいます。案件を全て覆面化・複数化することが本当に良いことなのかどうかといった判断は、将来的に変わっていくかもしれません。 これがエクイティ型になると全く逆で、案件の全ての情報を開示せよということになります。我々はその方が健全だと考えていますし、マーケットが広がり出せばエクイティ型の方が広がる余地があると思っています。投資対象物件が特定できる方がシンプルですし、投資家にとってもわかりやすいですよね。日本の不動産市場は世界的に見ても優良かつ恵まれたマーケットなので、エクイティ型の案件が広まっていけば、5%や10%の利回りの商品はどんどん出てくると思います。
村上:そのためには、国からお許しを得る必要があるということなんですね。
岩野:はい、エクイティ型の案件を提供できるよう関係省庁との調整を続けています。エクイティ型の案件としては、例えば第一種少額電子募集取扱業者のライセンスのもと、株式投資型のクラウドファンディングサービスを行っている他社さんはすでにありますが、そのライセンスでは一人50万円までとか年間1億円までといった少額要件が設けられています。我々がやりたいのは、そのような少額要件のないエクイティ型で、投資家にとってお好みの案件があれば金額要件に縛られず投資できるような仕組みづくりです。
とはいえ、前例の無いビジネスモデルですので、関係省庁もどうしても審査に時間がかかってしまうというのが現状なんです。
上記インタビューから読み取れることとして。
- 貸付型クラウドファンディングは悪用することも可能。
- 貸付型クラウドファンディングでは貸付先が匿名化なのに対してエクイティ型では開示できる。
- 貸付型より高利回り。
- 岩野達志社長は貸付型よりエクイティ型の方の市場が有望であると考えている。
まとめ
現時点では具体的な案件もない状態なのでなんとも言えませんが、少なくともLCレンディングとオーナーズブックはエクイティ型のクラウドファンディング事業の準備をしていることは間違いありません。
実際のスキームは案件を見てないので分からないですし、異なるプラットフォームを用意してくるのかも知れません、その辺りの詳細は待ちましょう。
現時点で投資家として、エクイティ投資がなにかくらいは知っておいた方が良いと私ロドスタは思います、またエクイティ型投資が近未来中にはじまることを見越して、短期の案件に投資することも方法の1つだと思います。
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